保険とインターネット
今日「生活になくてはならない」、と言っても過言ではないインターネット。もともと学術目的や軍事目的で離れたところにあるパソコンを繋ぐところから、その技術開発がスタートしたということです。
当初はパソコンの性能や接続回線の問題で文字情報が中心であったものが、徐々に大きな画像や音楽、動画などの様々な情報のやり取りが可能になりました。
今では情報収集や買い物など、さまざまな事がインターネットを利用して初めから終わりまで、すべて完結できる時代になってきました。
また、最近はスマートフォンの登場でネットの利用機会はより増えたと言えます。
保険だけがその例外という事はなく、保険に関してもインターネットでの販売が増えてきています。
今回は、保険にインターネットを通して加入する時の注意事項について、確認してみましょう。
損害保険も、生命保険も
インターネットを通じて自動車保険のお見積りを取った経験のある方も多いのではないでしょうか。
また、損害保険については自動車保険や海外旅行保険のインターネット契約がかなり浸透していますが、じつは損害保険だけではなく、インターネットで契約を完了できる生命保険会社も、すでに設立されています。
これらのインターネットを利用した保険サービスは、夜中でも、早朝でも自分のペースで検討ができ、手軽に申し込めるという利便性が支持されており、保険も勧められるままに加入するという時代から、自分で選ぶ時代に入ってきたことを強く感じます。
しかし、ネットショッピングは購入後、現物を確認して気に入らなければ返品も可能ですが、保険商品は補償内容等が見合った内容かの実感がわかず、なんとなくそのまま加入し続ける状態となってしまいがちです。
インターネット上で加入手続きをするということは、やはり相応の注意が必要です。
以下にどのような点に注意すればよいかを、ご紹介します。
保険以外のインターネットでの商品購入や、契約にも参考になるかと思います。
申し込みに関して
申込の際、インターネット上では申込者の署名・捺印がなく書面での意思確認ができません。
2001年4月から施行された法律により、一定の決まりにのっとり電子署名された電子文章は、手書き署名や押印をされた文章と同程度の法的効力を持つようになっています。
販売会社が消費者に対し確認画面を明確に表示していたにも関わらず、消費者が操作ミスによる重大な過失を犯した場合、つまり、きちんと内容を確認せず、「次へ」「次へ」と進み、「契約する」といったボタンを押してしまった場合、それを根拠に反論ができなくなります。
何気ないクリックが署名や捺印と同等の効力を持つ場合があるということです。
しかしこれは保険とは話が離れますが、逆に言えば、十分な契約の確認画面もないのに、すぐに「契約しました」という画面が表示されてしまうような契約の仕方は、この法律により無効となる可能性が高いということです。
ワンクリック詐欺などは、この法律により廃除されます。容易にお金を支払う事はありません。(ちなみに保険業は、金融庁から許可を得ないと営業することができないため、このような悪質な保険会社は絶対に存在しえませんし、違反をすると業務停止処分になります。)
必ず確認しましょう
担当者を介さない、自分自身でのインターネットによる保険契約は、全ての手続きが自己責任となってしまいます。
従来からの、担当者による対面での申込の場合には「契約概要(保険商品の内容)」や「重要事項説明(契約にあたって確認すべき大切なこと)」、「注意喚起情報(注意しないと不利益を得る可能性のある情報)」などを営業担当者が直接説明を行います。わからない箇所があれば、すぐに説明をしている担当者に聞くことができます。
しかし、インターネットでは画面上に表示されたもの(もしくはダウンロードしたもの)のすべてを、自分で読んで確認しなければなりません。
契約に至る最後に、「この書類を読み、内容を理解の上申し込みますか?」という意味合いの言葉が表示されているため、不利益を受けたときに「読んでなかった!」と主張しても、「読んで申込みする、にチェックをなさっていますよ」と切り返されてしまい、法的な救済はなかなか困難なものです。
ネット上に記載されている契約内容を理解できない場合には、契約を急がず保険会社のフリーダイヤルがあれば電話してみるなどの注意が必要です。
告知について
体の状況など、保険会社が告知(保険会社に、その事実を虚偽なく伝える事)を求めた事項については、正しく告知をしなければなりません。
これを告知義務と言いますが、申込書・告知書に質問形式で記載されています。質問に対して事実を正確に記入する必要があります。
例えば自動車保険で言えば車のナンバーや使用目的、免許の種類。医療保険では自身の健康状態や生年月日、職業などです。
告知の内容が事実と異なる場合、保険会社は保険金等を支払わないことや、支払額が少なくなる事、事故などから支払いまで事実の確認の為に長い時間がかかるといった不利益が起こる可能性があります。
また、がんにかかった事があるのをわざと黙ってがん保険に加入したなど、悪質な告知義務違反の場合は、契約自体または特約を解除することがありますし、基本的に保険料は支払われないと考えて下さい。(しかし、たとえば胃の病気を告知しないで医療保険に加入したが怪我で入院した時など、告知違反と請求に因果関係がない場合は、保険会社の判断で支払いを受けられる場合もあります。)
せっかく保険に加入したのに無駄になってしまうことのないよう、しっかりと事実を告知しましょう。
その他の注意
また、インターネットにて申し込んだ場合に特に考えられるのが、保険に入っている事実を申し込んだ当人しか知らないというケースです。
保険金の受け取るときは、支払いに該当する事実があったことを保険会社に伝え、請求手続きをとる必要がありますが、死亡保険金などの受取人が本人でない場合、契約の内容のみならず加入の事実すら誰も知らないといった事態になりかねません。
きちんと周囲の方に知らせておくことが大切です。また、指定代理請求人(ご契約者、被保険者が昏睡など請求できない状態になってしまった時に、代わりに請求をする方)などの、ご請求時に関わる特約も注意しなければならないポイントです。
保険にご自分で加入する時は、ネット上の不確かな情報(口コミなど)のみで判断せずに、約款など、保険会社の正式な書面でしっかりと情報を把握することが重要です。近頃では、信頼できると目されていた口コミサイトへの業者による書き込み、いわゆるヤラセの発覚も世間を賑わせました。どんな情報でも、ネットの情報のみを盲信するのは危険です。
お友達から良いと勧められた保険でも、お友達の加入した時期とお入りになる時期が違うと、補償内容の改定により同じ補償を受けられない場合があります。たとえば、少し前の保険契約では、目のレーシック手術を手術給付金の対象としている保険が多くありましたが、近年の保険では対象外としている会社が多いなどです。
自分できちんと理解するということはメリットでもありますが、それなりの努力も必要です。専門用語だけではなくどの様なリスクが存在、潜在しているのかによって必要な保障(補償)も変わってくるからです。一度加入したからといってもそれで完了というわけではありません。
お子様の成長などの生活状況の変化などに応じて契約の内容を変更したり、新たなリスクに備えたりといったメンテナンスも当然必要となります。
専門家に相談すると、自分では気が付かないリスクを指摘され、早々にその部分に手当をすることができる場合もあります。
また、自動車事故などが起きてしまった時、代理店のお客様に寄り添った対応が、事故への精神的なダメージを和らげてくれた…というお声をしばしば頂きます。
価格だけでない、お客様ご自身とご家族の生活をお守りする「自分の担当者」がいることが、保険代理店のメリットと言えるのではないでしょうか。
最後に
最近では、自動車保険に携帯を通じて、一日単位で加入できる商品なども登場しています。
当社ホームページでも海外旅行保険のお申込みができます。
すぐに入りたいもの、期間の短い物は便利さを重視しネットを活用。
支払期間が長いもの、多くのお金を必要とする保険については、専門家に相談する…など、状況に応じた「使い分け」をお勧め致します。
また、あんしんの匠 損害保険と生命保険の総合定期診断『ほけんドック』を受け付けております。
保険に対する理解を深めるためにもぜひご活用いただければと思います。
まだまだ寒い日が続いておりますが、くれぐれもお体を大切になさって下さい。
2012年2月号 保険とインターネット
2012年1月号 老後の安定した生活のために
2011年12月号 1月1日から、税制が変わります!
2011年11月号 自動車保険の「免責金額」活用法
2011年10月号 家庭でのリスクマネジメント
2011年9月号 防災の日にあたって
2011年8月号 留学やワーキングホリデーの時の海外旅行保険
2011年7月号 お金を増やす・お金を貯める知恵
2011年6月号 家庭での食中毒対策
2011年5月号 地震の時の保険および公的支援制度について
2011年3月号 ヒヤリ・ハット
2011年2月号 雪に備えて
2011年1月号 がん治療とがん保険について
2010年12月号 自動車保険の弁護士費用特約
2010年11月号 年末調整
2010年10月号 自転車の交通安全
2010年9月号 ゲリラ豪雨
2010年8月号 海外旅行保険
2010年7月号 保険で貯蓄をするメリット
2010年6月号 自動車保険(特に車両保険)
2010年5月号 癌(がんにかかる可能性とセカンドオピニオン)
2010年4月号 新生活スタート
2010年3月号 保険の知識
2010年2月号 火災保険
2010年1月号 生涯設計
2009年12月号 年末調整と保険料控除
2009年10月号 がんを防ぐための12カ条
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